急に頭や顔、首が「カッ!」と熱くなる、汗が「ドッ!」と出るのが、更年期の代表的な症状です。
こんな症状がある日突然現れるのですから、心もからだも不安定になりますよね。
そんなときこそ、心とからだの緊張を和らげるツボを押してみませんか?
本記事では、更年期の症状に効果的なツボや押し方のコツ、症状別に更年期を良くするための方法を解説しています。ぜひ参考にしてください。
更年期とは?
更年期とは、女性ホルモンの分泌量がゆらぎながら低下していく時期のことです。
それに加え、加齢などによる身体的要因、性格などによる心理的要因、職場や家庭環境における人間関係などの社会的要因が複雑に関与することで更年期特有の症状を発症すると言われています。
ツボ押しはなぜ更年期の症状に効くの?
ツボは、東洋医学の観点から、からだの不調が表れやすい箇所であると同時に、不調を改善するための治療点とも考えられています。
東洋医学の観点では、私たちのからだのエネルギーバランスを保つ、14本の「経絡(けいらく)」と呼ばれる気の流れる道があり、その経絡上に全部で361穴のツボ「経穴(けいけつ)」があります。
それぞれのツボには、一般的な疾患や「気のせい」と思われる不調までさまざまな悩みを改善させる力があると言われています。
特に更年期の症状のときは、婦人科系の症状を得意とするツボをはじめ、心やからだを整えるツボを刺激することで、血行が促進され、自然治癒力(=治ろうとする力)が高まるため、症状の緩和に繋がります。
更年期におすすめのツボ7選!
早速、本章ではイライラやのぼせ、めまいなど更年期の代表的な症状や、女性ホルモンのバランスを整えるための効果的なツボをまとめました。
イラストと照らし合わせて押してみましょう。
※個人の状態や体調によりベストなツボは変わりますので、あくまでも一般例として参考にしてください。
三陰交(さんいんこう)
女性のツボとも言われ、ホルモンバランス、冷え、むくみ、ホットフラッシュなど、女性の悩みに応えてくれる万能ツボです。
【探し方】内くるぶしから上に指4本分のところにあるツボ
太衝(たいしょう)
のぼせやホットフラッシュ、イライラ、ホルモンバランスの調整に効果的です。
【探し方】足の甲にあり、足の親指と人差し指の間をスリ上げていくと骨にぶつかるところにあります。
湧泉(ゆうせん)
頭痛、のぼせ、冷え、不眠に効果的です。
【探し方】土踏まずのやや上、足の指を曲げたときに、ちょうどくぼむところ。
腎兪(じんゆ)
動悸、息切れ、冷え性、不眠、むくみ、耳鳴り、イライラに効果的です。
【探し方】ウエストのくびれに両手をおいて、背骨をたどり、背骨から左右指2本分外側で、押して痛気持ちよく感じるところ
血海(けっかい)
更年期障害、PMS月経前症候群(=生理前のイライラや情緒不安定などの症状)、月経不順に効果的です。
【探し方】膝のお皿の内側、お皿から指幅3本上のところ
足三里(あしさんり)
更年期障害、PMS月経前症候群、肩こり、頭痛に効果的です。
【探し方】膝のお皿の左右にある大きなくぼみのうち、外側のくぼみから下に指4本分のところ
関衝(かんしょう)
ホルモンバランス、めまいに効果的です。
【探し方】薬指の爪の下(小指側)にあります。
ツボ押しのコツ
ツボの正式名称は「経穴(けいけつ)」というだけあり、多くのツボは実際に肌に触れてみると穴が開いたように少し凹んでいます。慣れてきたら体表の凹みに注目しながら触ってみましょう。
目安として、自分でツボを押すときは次のことを意識してみましょう。
- 押す強さ:「イタ気持ち良い」くらいの強さ
- 時間:5秒~10秒くらい
- 回数:3~5セット
- 呼吸:ツボを押しながらゆっくり深く呼吸をする(息は止めない)
焦らずゆっくり、じんわり広がる刺激を感じながら行いましょう。
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▼注意点 辛い症状を早く治したいばかりにグリグリと強く押すと逆効果です。優しくじんわり押してあげましょう。 |
更年期を感じ始める時期について
更年期の症状にお悩みの方には、いつから更年期に入ったのかハッキリわからず悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
だいたい閉経の1年くらい前から、「生理が不安定」「出血が異常に多い」「肌にハリがなくなってきた」「なんとなく太ってきた」「イライラする」などの変化を感じ始める方が多くいるようです。
そもそも閉経は、12ヶ月生理が来ない状態が続いたときに、1年前を振り返って閉経とされます。このとき卵巣の活動が停止し、女性ホルモンの分泌量はほぼ0に近い状態です。
実はその前の1年は、「まもなく卵巣が停止し、閉経するよ」というサインのように卵巣から出る女性ホルモンの分泌量は乱高下します。
このホルモンの乱高下により、生理の出血量も多量だったり少量だったりと不安定になります。同時に、心やからだにも影響を及ぼし、「これが更年期かも」という症状を感じ始めるようになるのです。
更年期障害は不調の出方や原因がはっきりしないこともあるため、病院に行っても適切な治療があるわけではありません。
このコラムの監修者
稲井一吉
稲井はり灸院 院長
公益社団法人 宮城県鍼灸師会会長
経絡治療学会東北支部副支部長
公益社団法人 日本鍼灸師会元理事
経絡治療学会 (一社)日本災害医学会
はり師、きゅう師、マッサージ師
赤門鍼灸柔整専門学校鍼灸科卒業後、1985年に宮城県仙台市にて稲井はり灸院を開業。
公益社団法人日本鍼灸師会理事などを歴任し、現在は公益社団法人 宮城県鍼灸師会会長として、鍼灸治療の普及・啓蒙活動を通し地域の健康福祉の向上に尽力している。また、経絡治療学会東北支部では副支部長を務め、臨床講座の講師として治療家の指導・育成も行う。
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